第13回カマラ会報編集委員会主催 川柳大会入賞作品発表
今年も川柳大会に多数の応募をいただきました。残念ながら１００首には届かなかったものの、計９６首、何れもチリや当地での生活に因んだユーモア溢れる作品が揃いました。
去年はFTAをはじめとする経済関連を詠んだものが多かったですが、今年はなんと言ってもTransantiago関連が目立ちます。来年の川柳大会のネタにならないように願うばかりです。
会報編集委員会で厳選な選考を行った結果下記の方が入賞されました。
入賞作品発表
最優秀賞 堤真也氏（興和チリ）
１５州 そんなのアリカ？ 州増設
《評》まさに今年を代表する一句。今年までのチリ全土１３州の地図が新規２州を加えて大幅に書き換えられました。新しい州はどこなの？と聞かれても、即答できる人は日本人のみならず当のチリ人でもまだまだ少数、寝耳に水といった心境でしょう。慣れるまでにはまだまだ時間が掛かりそうです。そしてアリカとはもちろん元第１州、新しい１５州の州都。チリ最北の街です。第１４州はどこかご存知ですか？（･･･バルディビアです）
優秀賞 栗田正樹氏（智利三菱商事）
レストラン 構え三ツ星 味ひとつ
《評》先月日本でもミシュランの東京版が発売されて話題になりました。当地でも参考になるガイドブックがあれば苦労しないのですが、情報が無い状態では見た目の第一印象で決めてしまう事も花多ければ、実少な、と言いますが、豪華な門構えと料理の味のギャップに悔しい思いをすることも日常茶飯事。手前味噌ながら、転ばぬ先の杖として当会報レストラン紹介をご活用くださいませ。
優秀賞 入谷 友理 氏（REDES NITTO (CHILE) LTDA）
コロコロを 間違えて言う ロコロコと
《評》チリ滞在が長い方、サッカー好きな方なら間違う筈もありませんが、初めて耳にしたときは余りにも特徴的な語感が逆に混乱を招いたり。レストランでロコ貝を食べたりした日には混乱してしまうかも。いうまでもなくコロコロとはチリを代表するサッカーチームですが、最近は熱狂的なファン（Hincha）が暴れてLoco（狂った）になったりしています。ひょっとしたら詠み手は皮肉交じりに「ロコロコ」と詠んだのかもしれません。
－ そして続いて入選作品を３首ご紹介。
入選 中村 晃 氏（東京三菱UFJ銀行サンチャゴ支店）
プレジデンタ ルックススタイル 両極端
《評》南米で現在プレジデンタといえば、我らがチリのバチェレ大統領、そしてもう一人がアルゼンチンのクリスティーナ・フェルナンデス新大統領。確かにルックスもスタイルも随分と違うこのお二人、隣国同士の女性大統領。はたして政策も両極端となるのか否か。
入選 工藤 章 氏（元智利三菱商事 現三菱商事 中南米地域統括）
期待して トランサンチアゴ 憎まれて
《評》導入前の期待が大きかった分だけ、その後の惨状にサンティアゴの市民の落胆具合も半ば憎しみに近いところまできているようです。可愛さ余って憎さ百倍といいますが、今年は期待に応えられるでしょうか？
入選 稲葉淳氏（智利三菱商事）
チリノビア 昔３C 今メタボ
《評》南米美人３C国の一つとして知られるチリですが、どうも昨今事情が変わってきているようです。これを食糧事情の改善と見て好意的に判断するか、それとも行き過ぎたカロリー摂取に対する警鐘と採るか、意見は分かれるかも知れません。
寸評 三浦 和彦委員
